継承のしさくー小森はるか+瀬尾夏美ー

会期:2019年10月29日(火)~2019年12月28日(日)
   休館日 月曜日(祝日の場合はその翌日)
開館時間:10:00~17:00
会場:せんだい3.11メモリアル交流館 2F展示室(地下鉄東西線荒井駅舎内)
入場無料
せんだい3.11メモリアル交流館 公式HP

主催:せんだい3.11メモリアル交流館
企画:せんだい3.11メモリアル交流館、小森はるか+瀬尾夏美
展示構成:清水チナツ
広報デザイン:佐藤豊

制作にかかる助成:(公財)朝日新聞文化財団、(公財)カメイ社会教育振興財団

本展は、アートユニット・小森はるか+瀬尾夏美が岩手県陸前高田市を舞台につくった映像作品『二重のまち/交代地のうたを編む』(2019年)の制作プロセスを自らひもとき、テキストや写真、映像などを用いたドキュメントとして再構成することによって、現代における新たな語り継ぎの手法のひとつとして提案するものです。

 小森+瀬尾は陸前高田の復興過程を目の当たりにするなかで、生活の落ち着きとともに、震災体験の語りが”当事者”から”当事者ではない(と思っている)人たち”へと引き継がれる機会が必要になってきていると感じ、2018年から、両者の出会いの場づくりをはじめました。

 今回、小森+瀬尾はこの映像制作と類似する手法を用いて、仙台市東部沿岸地域の元住民と仙台市域の若者たちがともに歩くフィールドワーク、そして仙台市民が互いの声を聞き合うワークショップを行いました。本展では、その記録もあわせて展示します。仙台市域における語り継ぎについて思索する場づくりの試みと、その記録を展示内に含んだ「継承のしさく*」シリーズ第一弾です。

*「継承のしさく」はシリーズとして、震災の記憶を伝える手法を「思索」し、さまざまな角度からその継承を「試作」するひとつの「施策」です。表現活動を通じた継承を考えるとき、物語や身体表現、音楽などといったある種の「詩作」によって、伝わってきたもの、伝わっていくものがあるのではないかと考え、今後も「継承のしさく」シリーズとしてさまざまな企画を展開します。

【関連企画】
 音楽ライブ「佐藤那美×コダハルカ」   
日時: 11月2日(土)15:00~16:30
入場無料/予約不要
会場:せんだい3.11メモリアル交流館1F
荒浜出身の音楽家・佐藤那美と、映像作品『二重のまち/交代地のうたを編む』の出演者の一人である新潟市出身のシンガーソングライター・コダハルカのコラボレーションライブ。

© Dan Wilton

佐藤那美/Nami Sato
音楽家。1990年生まれ。宮城県仙台市荒浜にて育つ。活動拠点を仙台に置き、フィールドレコーディング、エレクトロニカ、アンビエント、ストリングスなどのサウンドを取り入れた楽曲を制作している。東日本大震災をきっかけに音楽制作を本格的にはじめ、2011年 ミュージシャン七尾旅人主催のDIY HEARTSにてミニアルバムを発表。 2013年 震災で失われた故郷の再構築を試みたアルバム“ARAHAMA callings” を配信リリース。2018年 “Red Bull Music Academy 2018 Berlin” に日本代表として選出。2019年6月28日 ロンドンを拠点とするレーベル THE AMBIENT ZONE より新EP “OUR MAP HERE”をリリース。

 

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コダハルカ (古田春花)Koda Haruka
新潟県出身の17歳。ギターと詠う人。
澄んだ歌声と軽快なギター。生活の中の風景や小さな出来事、大切だと思うことを大事に詠います。
カフェ、ライブハウス、野外イベントなど新潟を中心に活動中。

©Morita Tomomi

 『二重のまち/交代地のうたを編む』の上映会   
日時:11月4日(月・祝)、11月30日(土)、12月8日(日)、12月22日(日)
上映:14:00~(15分前開場)
※11月4日、11月30日は舞台挨拶あり
※12月8日のみ上映後15:40よりギャラリーツアーあり

会場:せんだい3.11メモリアル交流館2Fスタジオ
定員:40名程度
要予約(TEL、FAX、メールにて受付。ご氏名、連絡先、参加人数をお伝えください。)
参加料:500円(ギャラリーツアーのみの参加は無料)

映像作品『二重のまち/交代地のうたを編む』
2019年/79分/英語字幕付
制作:小森はるか+瀬尾夏美
出演:古田春花、米川幸リオン、坂井遥香、三浦碧至
新しいまちの姿が見え始め、かつてのまちの面影が徐々に遠ざかりつつある陸前高田で行った、まちの人たちと遠くの土地からやってきた旅人(=パフォーマー)が出会い、会話を重ね、風景を共有するための仮設的な場をつくるプロジェクト。旅人たちはこの土地で編まれた物語『二重のまち』の朗読を通じて、15日間の滞在で見聞きし、思考したことを発話しようと試みる。ちいさな“継承”の始まりを記録した映像作品。

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 『波のした、土のうえ』の上映会+インタビューワークショップ   
日時:11月10日(日)上映14:00~/ワークショップ15:30〜(上映開始15分前開場)
会場:せんだい3.11メモリアル交流館2Fスタジオ
定員:40名程度
要予約(TEL、FAX、メールにて受付。ご氏名、連絡先、参加人数をお伝えください。)
参加料:500円(ワークショップのみの参加は無料)

小森+瀬尾が2014年に陸前高田で制作した映像作品『波のした、土のうえ』の上映と、二人一組となって相手の言葉を語り直す、インタビューワークショップを行います。

映像作品『波のした、土のうえ』
2014年/68分/英語字幕付
制作:小森はるか+瀬尾夏美
出演:阿部裕美、鈴木正春、紺野勝代、瀬尾夏美
津波をうけた沿岸の町、陸前高田で出会った人びとの言葉と風景の3年8ヶ月の記録から物語を起こすように構成された3編の映像。この町に暮らしていた人びとと小森はるか+瀬尾夏美の協働によって制作された。同名の展覧会のインスタレーション内でも上映され、全国各地に巡回した。

【アクセス】
住所:〒984-0032 仙台市若林区荒井字沓形85-4 (地下鉄東西線荒井駅舎内)
電車 仙台駅から荒井駅行き(乗車時間13分)
お車でお越しの際は、近隣の有料駐車場をご利用ください。
http://sendai311-memorial.jp/access/

【申込・問合わせ先】
せんだい3.11メモリアル交流館
TEL 022-390-9022 / FAX 022-353-5710
MAIL office@sendai311-memorial.jp
せんだい3.11メモリアル交流館 公式HP