こどもだったわたしは上映会

小森はるか+瀬尾夏美『11歳だったわたしは』プロジェクト

こどもだったわたしは上映会

11歳から97歳までの80人の語りと
  2011年に“こどもだった”人たちがつくった作品に出会う場所

 2023年3月25日(土)・26日(日) 会場:仙台市市民活動サポートセンター・市民活動シアター(地下1F) 

わたしたちは震災後の語りを記録しつづけるなかで、「11歳(小学校高学年)前後で体験したことが、その人のその後の人生に大きな影響を及ぼすのでは?」という問いを持ち、11歳から97歳までの各年齢につきひとりずつに、「11歳の記憶」を中心にしたインタビューを行なってきました。

「11歳だったわたしは」は、世代の違うひとりひとりに生活実感のこもった言葉で人生を語ってもらい、その語りが集まることで、変化著しかった90年あまりの日本社会の歩みを、手触りのある形で現していく試みです。

1日目は、そうして記録してきたインタビューと、それらに呼応する対話の記録映像の上映、そしてひとりひとりの語りが描かれたテキストを使った読書会を。2日目は2011年の震災当時“こどもだった”人たちがつくった映画/映像作品の上映と、彼ら自身によるトークイベントを行います。

あなたが“11歳”の頃のこと、何か覚えていますか?そんな不思議な問いかけから、思いがけず大切な物語に再会できるかもしれません。

小森はるか+瀬尾夏美


■開催概要
こどもだったわたしは上映会
日程:2023年3月25日(土)・26日(日)
会場:仙台市市民活動サポートセンター地下1Fシアター
住所:宮城県仙台市青葉区一番町4丁目1−3(TEL 022-212-3010) サポセンへのアクセス
   ※サポートセンターには、駐車場・駐輪場はございません。ご来館には公共交通機関をご利用ください。
料金:1日券1,500円/2日券2,000円 ※当日販売のみ、予約不要、途中入退場可
主催:小森はるか+瀬尾夏美
助成:(公財)仙台市市民文化事業団
チラシデザイン:佐藤豊

チラシのPDFはこちらからダウンロード
■プログラム

3/25(土)『11歳だったわたしは』記録上映と読書会ワークショップ

「11歳だったわたしは」プロジェクトで記録されたインタビュー、対話の記録の映像作品を一挙上映します。
上映後には、80名以上の人生史が描かれたテキストを読みながら、参加者同士が対話をするワークショップを開きます。

10:30 開場
11:00〜 上映「11歳だったあなたへの11の質問」 (2022-2023年/50分)
上映「他者の語りを読んで、会話をする(11歳の頃のことについて)」 (2022年/42分)
14:00〜 上映「他者の語りを読んで、会話をする(11歳の頃のことについて)2023」(仮) (2023年/50分予定)
15:00〜 読書会ワークショップ「他者の語りを読んで、会話をする」
80名の人生史が描かれたテキストを使い、参加者同士が対話をします。
声に出して読み、感じたこと、気になったことなどを話したうえで、お互いに簡単なインタビューをしてみます。
※2時間半程度を予定
18:00〜 上映『二重のまち/交代地のうたを編む』 (監督:小森はるか+瀬尾夏美/2019年/79分)
※19:25頃終了予定

3/26(日)こどもだったわたしは特集上映

2011年当時に「こどもだった」世代を中心に、震災後に制作された映画・映像作品を特集上映します。
それぞれに制作時期は異なりますが、直後ではなく時間が経ってから、変わりゆく風景や人々へとカメラを向けた作品たちです。
上映後、作家をゲストに迎えてのトークイベントを行います。

10:00〜 開場
10:30〜 上映『二重のまち/交代地のうたを編む』(監督:小森はるか+瀬尾夏美/2019年/79分)
13:00〜 上映『かえりみち』 (監督:大浦美蘭/2017年/48分)
上映『春をかさねて』 (監督:佐藤そのみ/2019年/45分)
14:45〜 上映『ちかくてとおい』 (監督:大久保愉伊/2015年/52分)
上映『語ったあと』 (監督:野田瞳/2023年/5分)
15:45〜 作家トーク
登壇者:
大浦美蘭さん、佐藤そのみさん、大久保愉伊さん、野田瞳さん
小森はるか、瀬尾夏美
司会:清水葉月さん(一般社団法人Sumart Supply Vision)
※17:00頃終了予定

 

 

■上映作品紹介
 3/25(土)11:00〜 

「11歳だったあなたへの11の質問」
2022-2023年/50分

11歳から97歳までが、同じ11個の質問に答える一問一答インタビューの映像記録。 ※今年度新たにインタビューさせてもらった方の映像が加わっています。

   

「他者の語りを読んで、会話をする(11歳の頃のことについて)」
2022年/42分

東京と仙台に暮らしている震災当時11歳だった二人が、さまざまな「11歳」の人生史冊子を読みながらオンラインで対話した映像記録。

 

 3/25(土)14:00〜 

「他者の語りを読んで、会話をする(11歳の頃のことについて)2023」(仮)
2023年/50分予定

出身地や震災との距離感もさまざまな震災当時11歳だった人たち6名が集い、「11歳」の人生史冊子を読みながら対話した映像記録。 ※今年度新規制作

 

 

 3/25(土)18:00〜   3/26(日)10:30〜 

©︎ Komori Haruka + Seo Natsumi



『二重のまち/交代地のうたを編む』
2019年/79分/ドキュメンタリー
監督:小森はるか+瀬尾夏美
作中テキスト:瀬尾夏美
ワークショップ企画・進行:瀬尾夏美、小森はるか
制作進行:清水 翼
撮影・編集:小森はるか、福原悠介
録音・整音:福原悠介
録音・撮影助手:佐藤風子、森田具海
カラーグレーディング:長崎隼人 配給:東風
出演:古田春花、米川幸リオン、坂井遥香、三浦碧至

陸前高田を訪れた4人の若い旅人は、津波が壊してしまったかつての町の姿を知らない。彼らを引き合わせるのは、嵩上げされ新しい町となった2031年の陸前高田に暮らす人々の様子を想像して描かれた物語『二重のまち』。4人はそこで見聞きしたことを改めて語り直し、ちいさな「継承」を続けていこうと試みる。

 

 3/26(日)13:00〜 


『かえりみち』
2017年/48分/ドキュメンタリー
監督・撮影・編集:大浦美蘭
音楽:合田口洸(LOW HIGH WHO? PRODUCTION
制作指導:永田浩三
出演:大浦仁、大浦久美子、大浦葉奈、ぐり、大浦常子

福島第一原発事故によって故郷の浪江町に住むことのできなくなった大浦家。帰る家を失った長女・美蘭は、自分が“被災者”であることに違和感を抱き、自分や家族にカメラを向ける。繰り返す一時帰宅と、その度に変わっていく環境に、大浦家は揺らぐ。私たちの“かえりみち”はどこにあるのか…。家族はそれぞれの帰るべき場所を模索し続ける。

 

©︎ 佐藤そのみ


『春をかさねて』
2019年/45分/劇映画
監督・脚本・編集:佐藤そのみ
撮影:織田知樹、李秋実
出演:齋藤小枝、齋藤桂花、齋藤由佳里、芝原弘、秋山大地、安田弥央

震災から1ヶ月が過ぎた、とある被災地。津波で妹を亡くした14歳の祐未は、この経験を発信しようと、次から次へと訪れる記者からの取材に応えていく。一方で、同じく妹を亡くした幼馴染・れいは、東京からやってきたボランティアの大学生へ恋心を抱き、メイクを始める。ある放課後、祐未はそんな彼女への嫌悪感を吐露してしまう。

 

 3/26(日)14:45〜 

©︎ Yui Okubo



『ちかくてとおい』
2015年/52分/ドキュメンタリー
監督・撮影・テキスト・編集・ナレーション:大久保愉伊
構成:高橋知由  音楽:大久保正人
撮影補:西川尚志、高橋知由、小森はるか
MA・音楽・収録:吉田俊光
助成:GBFund 製作・宣伝・配給:Revolving-Lantern

「昨日と今日、今日と明日は似ているようでまるで違う。」津波で大きな被害を受けた岩手県大槌町。かつて町があった場所は、嵩上げ工事のため土に埋もれてしまう。この町で育った作者は、震災後に生まれた姪に向けて、この町にあった風景を映像で伝えようとする。インタビューもなければ登場人物もいない、風景と記憶の記録。

 

© 2022 Noda Hitomi



『語ったあと』
2023年/5分/ 映像作品
監督・撮影・編集:野田瞳
協力:小川、M.O、山本真弥、中村耕士、Ayla Aoki、M.H、石川

帰省する度に車の中からパノラマ機能で撮り溜めていた不思議な福島の風景写真。風景が流れていくように映像へ変換し、そして震災当時子どもだった人たちと「当時感じていたことや、思い出したこと、今だから考えられること」など対話を通して見つけた記録を文に書き起こし、映像と組み合わせた。

■プロフィール

登壇者:

大浦美蘭(おおうら みらん)
1994年、福島県浪江町生まれ。武蔵大学卒。15歳からドキュメンタリー制作を始める。大学の卒業制作『かえりみち』がぴあフィルムフェスティバル2017入選、山形国際ドキュメンタリー映画祭2017日本プログラム選出。『Afterimage』がMOOSIC LAB 2019 にて審査員特別賞を受賞した。

佐藤そのみ(さとう そのみ)
1996年、宮城県石巻市出身。東日本大震災で石巻市立大川小学校に通っていた妹を亡くす。日本大学芸術学部在学中、故郷で『春をかさねて』やドキュメンタリー『あなたの瞳に話せたら』など数本の映画を自主制作する。

大久保愉伊(おおくぼ ゆい)
1986年、岩手県大槌町出身。成城大学文芸学部芸術学科卒。東日本大震災後、大槌町の記録映画『槌音』(11)『ちかくてとおい』を制作し上映活動を行う。映像ディレクター、広告映像制作会社勤務を経て21年岩手にUターン。

野田瞳(のだ ひとみ)
2002年、福島県伊達市出身。東京藝術大学先端芸術表現科2年在学。身近に体験した東日本大震災や認知症介護について、日常での会話を元にリサーチを行い、それらが持つ些細なリアルさや、繊細な生々しさを写真作品や映像作品、本の媒体へと変換し制作している。

司会:

清水葉月(しみず はづき)
1993年、福島県浪江町出身。東日本大震災を17歳で経験。(一社)Smart Supply Visionにて、子ども若者による”未来をつくる声を届けるプロジェクト”を行う。震災を伝える若者たちのコミュニティ発起人。

主催:

小森はるか+瀬尾夏美(こもり はるか・せお なつみ)
小森はるか(映像作家/1989年静岡県出身)と瀬尾夏美(アーティスト/1988年東京都出身)によるアートユニット。2011年3月、ともに東北沿岸へボランティアに行ったことをきっかけに活動開始。2012年より3年間、陸前高田市に暮らしながら制作に取り組む。2015年、土地と協働しながら記録をつくる組織、一般社団法人NOOKを設立し、仙台に拠点を移す。 現在も、各地での対話の場づくりを行いながら、風景と人びとのことばの記録を軸に作品制作をしている。

 

■注意事項

※仙台市市民活動サポートセンターには、駐車場・駐輪場はございません。ご来館には公共交通機関をご利用ください。
※コロナウィルス感染対策のため、マスクの着用、入口にて手指消毒のご協力をお願いいたします。
※体調が優れない方はご来場をお控えくださいますようお願いいたします。

■問合せ先

小森はるか+瀬尾夏美 
メール:komori.seo11(*)gmail.com (*)を@にしてお送り下さい。